>>ホーム >>SAAMシステムによる面的調査方法
面的調査について
面的調査は、現状点検および頭部確認により、アンカー調査ヵ所の選定を行った上でリフトオフ試験を実施し、この結果を基にアンカー緊張力の面的分布を求め、この面的緊張力分布からアンカーのり面の健全性の評価を行うための調査です。また、本調査は、新規アンカー施工後ののり面の面的な緊張力分布の初期値を求める調査や増打ちあるいは緊張力調整等の追加対策を実施したのり面の効果判定のための調査にも利用することができます。さらに、以前に実施した面的調査と同位置アンカーを基本とする再調査を実施することでアンカー緊張力の変化を把握し、このアンカー緊張力の変化からのり面の健全性について評価を行うこともできます。
試験アンカー位置の選定
23本/45本:1/2調査地点の例 |
35本/135本:1/4調査地点の例 |
面的調査を実施する際の試験アンカー位置は、全数調査が望ましいですが、全数調査が行えない場合には、全体アンカー本数の1/2〜1/4程度を目安として選定します。
全数出来ない場合のアンカー試験位置選定は、段・列に抜けがない千鳥あるいは斜め方向の調査(右図参照)を基本として、調査結果を基に必要に応じて追加調査を実施します。
なお、実際の試験位置の決定においては、現状点検および頭部確認結果(アンカー施工本数、配列状況、アンカー頭部確認)に応じて適宜選定します。
アンカー本数が多いのり面での試験位置の選定
面的調査の試験本数は、全本数の1/3あるいは1/4程度の調査数でも、列・段に抜けがない調査位置の選定を行えば、過緊張(緊張力低下)領域を特定することが可能です。
調査を実施する際、のり面に施工されたアンカー本数が多い場合、まず全本数の1/4程度のアンカーを対象に列・段に抜けがない調査を実施して、過緊張(緊張力低下)領域の特定を行い、次に過緊張(緊張力低下)領域を中心に追加調査を実施して、過緊張(緊張力低下)の領域を特定することが効果的な調査方法です。
1/4調査(44本) | 追加調査[過緊張領域の特定](70本) |